投資家KUROの株式・不動産・FX・オフシュア投資による資産形成術

株式・不動産・FX・オフシュア投資を活用した資産形成術について書いていきます!

株式投資で必要な用語『PBR』~PBRの観点から見た戦略~

これまで株式投資に必要な用語『ROE』、『PER』について説明しました。

今回も引き続き株式投資には同じくらい大事な『PBR』について書きます。

http://mkt-421.hatenablog.com/entry/2016/10/22/144600

『PBR』とは?

PBRは株価純資産倍率(price book-value ratio)のことであり、企業の資産面から株価の状態を判断する指標の1つです。
“会社の純資産と株価の関係”を表していて、PERと同様に株価の割安性を測ることができます。
つまり、企業の純資産(株主資本=自己資本)から見た株価の割安度がわかります。

求める方法としては
株価純資産倍率(PBR)=株価÷1株あたりの純資産(BPS)
により求めることができます。
※ちなみに株価純資産倍率(PBR)=時価総額÷純資産でも求めることができ、
時価総額とは、“株価×発行済み株式数”を指します。

このように株価純資産倍率(PBR)は株価を一株当たり純資産で割ったものです。


『PBR』から見た投資戦略

PBRは上記に説明したように企業の資産面から株価の状態を判断する指標の1つです。
前回説明した『PER』が収益力を判断する指標なら、『PBR』は資産や財務の状況を判断する指標です。

それではどのようにPBRを用いて投資戦略を考えていくのか?

『PBR』は1倍を評価基準に判断

一般にPBRが1倍であるとき、株価が解散価値と等しいとされ、それ以下だと割安株として扱われます。

1倍以下の水準では会社が保有する純資産の額より株式時価総額のほうが安いことを意味しており、継続的に事業を行うより解散した方が株主の利益になる可能性があります。

どういうことなのか分かり難いと思います。
例を用いて説明します。


例題の設定
・株価1,000円のA社、B社、C社
・A社、B社、C社の一株当たりの純資産がそれぞれ500円、1,000円、2,000円

上記のような企業がある場合、PBRは下図のようになります。

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A社、B社、C社のPBRはそれぞれ2倍、1倍、0.5倍です。
このときに『倒産し、資産をすべて株主に還元される』とすると還元金は下図のようになります。

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つまり、PBRが1倍以下なら株価以上の還元金が期待できるということです。
こうした事情から、『PBRが1倍以下の株は割安』ということがよく言われます。

しかし、実際はそんなに単純ではありません。
倒産時に施設の売却費用、他社の債務保証等、マイナスの要因があると企業の資産はどんどんさがります。
そのため、企業の倒産を前提にしたPBRの活用は特に気にしなくていいでしょう。



ということで、『PBR』が1倍以下であるとき、その株は割安だといえます。
しかし、『ROE』、『PER』と同様に単独の指標だけで判断するのではなく、総合的に判断することが重要です。


今までに書きましたように

ROE』:企業の収益性から成長性を測る

『PER』:企業の収益力から割安性を測る

『PBR』:企業の資産や財務の状況から割安性を測る

このように総合的に銘柄と購入時期を判断していきましょう!!