株式投資でよく聞く『ROE』!!
始めたばかりの方には『ROE』とは馴染みのない言葉でしょう!
そこで、今回は『ROE』について意味とその観点から見た戦略を書きます。
ROEは自己資本利益率(Return On Equity)のことであり、企業の収益性を測る指標です。
株主資本(株主による資金=自己資本)が、企業の利益(収益)にどれだけつながったのかを示します。
求める方法としては
自己資本利益率(ROE)=1株当たりの利益(EPS)÷1株当たりの自己資本(BPS)
により求めることができます!
ちなみに、
1株当たりの利益(EPS)=当期純利益÷発行済み株式数
1株当たりの自己資本(BPS)=自己資本(株主資本)÷発行済み株式数
とそれぞれ計算できます。
『ROE』から見た投資戦略
ROEは企業の収益性を測る指標であることは上記で説明しました。
それではこれを見て、何を考えればいいのか?
~ROEが高い会社と低い会社~
ROEが高い会社ほど自己資本を使って効率よく、利益を上げてると言えます。
逆に低い会社ほど資金を効率よく運用できていないことが言えます。
ここで、不動産の投資を例に説明します。
共通設定
・2000万円の家を購入して貸し出す
・自分のお金(自己資本):1000万円
・銀行からの借入:1000万円
※計算がややこしくなるので今回は利息や税金を省きます。
上記の場合ににパターンA(ROEが低い場合)とパターンB(ROEが高い場合)について書いていきます。
パターンA(ROEが低い場合)
立地が悪く、家賃収入が月5万円である。
年間にすると5万円×12か月=60万円/年の収入を得ることができます。
この場合のROE(自己資本比率)を考えると
自分のお金(自己資本)が1000万円で、年間収入(利益)が60万円なので、
60万円(利益)÷1000万円(自己資本)=6%
よって、自己資本利益率は6%となる。
では、逆にROEが高い時をみてみよう!
パターンB(ROEが高い場合)
立地が良く、家賃収入が月15万円である。
年間にすると15万円×12か月=180万円/年の収入を得ることができます。
この場合のROE(自己資本比率)を考えると
自分のお金(自己資本)が1000万円で、年間収入(利益)が180万円なので、
180万円(利益)÷1000万円(自己資本)=18%
よって、自己資本利益率は18%となる。
ROEが低い場合と比べて、同じ自己資本からより高い利益を生み出していることが分かる。
つまり、ROEが高い会社ほど自己資本を効率良く、活用されているため、優良な会社であると考えられる。
さらに、ROEから会社の成長性も考えることができる!
ROEから見た会社の成長性
自己資本が1000万円で、ROEがA社30%、B社10%の会社があるとします。
年間の利益をすべて自己資本に組み込むとした場合、A社とB社どちらの方が成長性があるのでしょうか。
図から分かるように、10年後の自己資本がA社の方が高いことが分かる。
明らかにA社の方が成長性があると考えられるだろう!!
あなたはどちらの会社に投資したいだろうか。
このように『ROE』は銘柄を選ぶ際の1つの重要な要素として考えることができる。
特に長期投資を行う人はチェックしてほしい!!